破戒 – まんがで読破 (書評・レビュー・感想)

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破戒 (まんがで読破)
破戒

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島崎 藤村 バラエティアートワークス
イーストプレス

封建的身分差別が残る明治時代。青年教師・瀬川丑松は父の戒めを守り、素性を隠し暮らしていたが、同じく被差別部落出身の解放運動家・猪子蓮太郎の生き方に感化されてゆく。ある日、丑松の素性を疑う人物が現れ、生活は一変する…。「差別」という人間に根ざす社会悪を描き、漱石からも激賞を受けた自然主義文学の傑作を漫画化。

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書評・レビュー・感想

島崎藤村の代表作であり、被差別部落問題を社会の不条理として告発した小説である。主人公は、被差別部落出身の青年教師・瀬川丑松であり、彼を通して、社会の不条理と若者の葛藤がえがかれている。
被差別部落については、生まれ育った場所によって知識が偏っているなあと社会に出てから感じるようになった。近郊ならびに県内に被差別部落があるような場所で育った人は、学校で被差別部落について学んでいるが、そうでない場所で育った人はまったく知らない人もいる。歴史の教科書でのみ知るという人もいる。これは被差別部落に限らず、在日などの問題も同じだろう。
差別問題を考えるとき、人間はそれほど強くないということをあらためて感じる。本書では丑松が自身の出身について告白する場面があるが、告白に際して謝罪という形をとっており、問題の根深さを感じた。そして、宿命的な運命を荷わされたものの弱さは、人間そのものの弱さとつながっているのだなあと思った。戒めを破るということが、謝罪という形を伴わなければならないという社会。そういう社会にあって新しい希望をみつめる一冊である。

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