阿Q正伝 – まんがで読破 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 2 分

阿Q正伝 (まんがで読破)
阿Q正伝

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魯 迅 バラエティアートワークス
イーストプレス

名前も定かでない日雇い農民の阿Qは「精神勝利法」という一種の癖を持っており、喧嘩で負けようが、笑い者にされようが、結果を自分の都合の良いように取り替え、心の中で自分の勝利としていた…。当時の中国社会にはびこる問題を風刺的に描き、辛亥革命の失敗点を強く指摘したとされる『阿Q正伝』他『狂人日記』『藤野先生』など5編を漫画化。

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書評・レビュー・感想

読んだことがなかった「阿Q正伝」をざっくりとおさえておきたいと思って購入したが、「阿Q正伝」だけではなく、他の魯迅作の4作も含まれていた。このシリーズではあまりそういったケースがなかったので、はじめはアレ?と思ったが、意外にこういう形もいいかもしれないと思うようになった。
1.藤野先生
2.髪の話
3.明日
4.狂人日記
5.阿Q正伝
「藤野先生」は、魯迅が日本に留学している時に師事していた先生をモチーフにしている。「髪の話」と「明日」は当時の中国の状況を批判的に書いている。この5編の中でも有名なのが、「狂人日記」と「阿Q正伝」だろう。「狂人日記」は、被害妄想が強い主人公の青年が、他人の食われるという妄想に次第に追い詰められていくという話であるが、非常に不思議な話である。終り方も不思議である。なにか考えさせられそうで、そうでもなさそうな不思議な感じ。魯迅という人物がつかみにくいと感じた。
そして表題の「阿Q正伝」であるが、もちろん主人公は、「阿Q」である。阿Qの意味などいろいろといわれていることであるが、「阿Q」の「Q」が弁髪した頭を上から見た図に近く、当時の弁髪をした中国人一般を指すという説が気に入っている。まあ日本で言えば、山田某とか、鈴木某というのに近いかもしれない。魯迅は「阿Q」を通して、当時の中国人の状況を書いたといわれているが、非常に批判的に書かれているのが気になった。魯迅は当時の中国人(自分も含めて)をあまり好きではなかったようである。「阿Q正伝」といえば有名なのが、「精神勝利法」であるが、まあ特別名前をつけるまでもないような気もするが、当時の多くの中国人の精神状況を表す表現としてはぴったりかもしれない。

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