魔王 – 伊坂 幸太郎 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 2 分

魔王 (講談社文庫)
伊坂 幸太郎
講談社

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書評・レビュー・感想

会社員の安藤は弟の潤也と二人で暮らしていた。自分が念じれば、それを相手が必ず口に出すことに偶然気がついた安藤は、その能力を携えて、一人の男に近づいていった。五年後の潤也の姿を描いた「呼吸」とともに綴られる、何気ない日常生活に流されることの危うさ。新たなる小説の可能性を追求した物語。
兄を主人公にした「魔王」と、その5年後を描いた弟を主人公にした「呼吸」による連作小説である。タイトルの「魔王」にひかれ購入したが、魔王という目に見えるものがいるわけではなかった。読者に魔王とは何なのか?考えさせるような小説のような気がした。本書にはいくつもの疑問、謎が含まれいるが、その疑問、謎自体が魔王ともいえるし、ファシズムを思い起こさせる政治家かもしれないし、特殊な能力を備えた兄や弟が魔王ともいえるが、何気ない日常生活に流される世間がもっとも魔王に一番ふさわしいのではないかと思った。
本書には政治的な問題についてさまざまな問いかけがあるが、政治といった大きな枠組みに個人がどういったアプローチが可能なのか、について書かれた小説でもあるかと思う。個人が孤独な戦いをどのように戦うのかについて。

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