君主論 – マキアヴェリ (書評・レビュー・感想)

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君主論 (講談社学術文庫)
君主論

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マキアヴェリ
講談社

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書評・レビュー・感想

本書は、商人と職人の街であったフィレンツェの政庁に勤務した元官僚であるニコロ・マキアヴェリが書いた書物であり、権謀術数書とも言われ、ヨーロッパでは評価が低い書物であったが、19世紀から再評価された政治学の要諦が書かれたものである。
当時のイタリアは、ヴェネツィア、ミラノ、ジェノヴァ、マントヴァ、モデナ、フェラーラ、フィレンツェ、ナポリ、教皇領などの小国が点在している群雄割拠の時代であり、マキアヴェリがいたフィレンツェはその中でも独自の軍隊を持たない小国であった。そのイタリアに対して、イギリスとの百年戦争を終えたフランスとレコンキスタでイベリア半島を取り戻したスペインがその領土を虎視眈々と狙っていた。
そういう状況で、官僚として経験したことや歴史書から学んだことを踏まえ、リーダーが選ぶ道、組織や国を安定化させる術を、人の上に立つ者のために活かそうと本書は書かれた。
君主(リーダー)が行うことは、自分の組織を護ることであり、組織を護る方法とは、君主(リーダー)本人が人から恐れられる存在になり、また人から恨まれないことであると説く。
人から恐れられ、うらまれずにいることを同時に行うためには、人のものを奪わないなど、人道をはずれなければいいと説く。
君主(リーダー)は敵に対して火のような苛烈さを極め、仲間や自分に対しても厳格であり、さらには味方に正しさと秩序と安らぎを与えなければならないと説く。
君主(リーダー)は人からの軽蔑を避けなければならず、そのためには、人に判断力の欠けるところを見せてはならず、日々己の力を磨く必要を説く。
君主(リーダー)は自分が雇う人間の本質を見抜く力量が求められ、人材が組織の力であることを認識しなければならないと説く。
などなど。

人間は、恩知らずで、気が変わり易く、偽善的で、自らを偽り、 臆病で貪欲である

いかなる手段も 結果さえよければ必ず正当化される

人は恐れている人より 愛情をかけてくれる人を容赦なく傷つける

などなど、当時としては、独自の人間観が披露されており、この人間観をもとにして、君主(リーダー)は、人間性をみることで他人の行動を見極めていくべきだと説いている。

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