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書評・レビュー・感想
おいしい食べ物をメインに人生を語るエッセイ集。
池波正太郎の感覚がトレースできるような気がした。
現代ではちょっと(いや、かなり)難しい家族の形ではある。
先ず、私ひとりが膳につき、家内が給仕をする間に、台所に接した畳敷きの一角で、母が自分と家内との食卓をととのえる。私がひとりで晩酌をはじめると、家内は母と食事にかかり、終る。そのころに私の酒もすみ、家内があらわれて飯と香の物を運んでくる。これが毎日のだんどりなのだ。
しかしながらなんだか味がある。
池波正太郎の食事の話を読んでいると、ほんとに何かを食べたくなる。
それも酒といっしょに。
なぜなんだろうか?
鮨、チキンライス、とんかつ、カツレツ、とろろ飯、蕎麦、どじょう鍋、鯉の洗い、ビーフ・ステーキ、湯豆腐、鰻などなど。
ウィスキー・ソーダでいきたいね。