「仕事ができるやつ」になる最短の道 – 安達 裕哉 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 5 分

著者は、世界4大会計事務所であるDeloitteに在籍した12年間、コンサルタントとして大企業・中小企業あわせて1000社、8000人以上を見て、次のことに気づきました。

「一度に大きな変化を起こすことは誰にもできない。仕事で何かを成し遂げようとするならば、それなりの時間をかけて物事に取り組む必要がある。小手先のテクニックでは、仕事ができる人にはなれない」

そんな思いから、仕事ができるようになるために役立つ話を自分が見聞きした数々のエピソードとともに「Books&Apps」というブログに綴ったところ、月間150万PV以上を記録するなど、仕事で悩む人々にとって大きな情報源となりました。(月間150万PVとは、毎日2万人以上が記事を閲覧した結果の数字で、ブログを日常的にチェックしている読者数は100万人にのぼる)。

本書は、その人気ブログから多くの反響があった記事を厳選し、大幅に加筆修正し、「短期的に役立つ話」から「長期にわたって役立つ話」までの時間順に体系化してまとめたものです。

本文の例(項目を抜粋)

 第1章 今日からできること ~決意する~
     → 50歳以上しか採用しない会社の社長が言った「人生の変え方」ほか

 第2章 1週間程度でできること ~小さな変化を起こす~
     → 「話のわかりにくい人」と「わかりやすい人」の違い ほか

 第3章 1か月毎日取り組んでできること ~信頼を積み上げる~
     → 「自分から動ける人」と、「自分勝手に動いてしまう人」との微妙な差 ほか

 第4章 1年かけてじっくり取り組むこと ~努力を成果につなげる習慣~
     → サラリーマンが出世するためのただ1つの方法 ほか

 第5章 3年は取り組むべき大きなテーマ ~リーダーシップとマネジメント~
     → 「良い上司」と「ダメな上司」を見分け6つの基準 ほか

 第6章 一生かけてやる価値のあること ~仕事で良い人生をつくる~
     → 「なんで働かないといけないんですか?」と聞いた学生への、とある経営者の回答 ほか

月間200万PVを誇るだけあり、その観察眼と論理展開は仕事の本質を解き明かして役に立つだけでなく、悩めるビジネスパーソンの心にじわじわと響き、「明日を踏み出す一歩」がチャージされる一冊です!

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書評・レビュー・感想

非常に良書である!

”「仕事ができるやつ」になる最短の道”というタイトルではあるが、「なぜ働くのか?」「なぜ努力するのか?」について根源的な本質を考えさせてくれる内容となっている。「なぜ生きるのか?」は人によってそれぞれ違うが、自分でその回答を持っているのと持っていないのとでは、どちらが不安なく豊かに人生を過ごせるかは明確である。

「どのようにすれば、仕事ができるやつになれるのか?」と問いつつ、「どのようにすれば、人生を不安なく豊かに送れるのか?」を迂回的に考えさせてくれる良書である。

第1章から第5章までは、自分にかけている部分があれば取り入れたいと思うこともたくさんあったが、特に印象的だったのは、第6章である。ここだけでも読む価値はある。

では、著者は「仕事ができるやつ」とはどのような人だと考えているのだろうか?ざっくりといえば、一番に案を出し、相手に知識ではなく自信を与え、持ち場でガンバル人という感じだろうか。著者は以下のように述べている。

問題が発生した都度、その場で考え、成果を出すために工夫し、時間がかかっても粘り強く努力を継続する人たちが、ほんとうに仕事ができる人たちだった

これには多いに同意した。

「仕事ができるやつ」とは働くこと、努力することの本質を理解し、持ち場で継続的にガンバル人なんだろうと思う。

では、「なぜ働くのか?」についてはどうだろうか?ひとつの回答例として本書では以下のような例が出されていた。

 1.働くことは、お金をもたらす
    → お金がなければ生活できない
 2.働くことは、明確な目標をもたらす
    → 毎日を無為に過ごすよりも明確な目標を持ち、それを達成するために努力することは価値がある
 3.働くことは、出会いをもたらす
    → 孤独とはつらいものである
 4.働くことは、学びをもたらす
    → 人は学ぶことで人生を豊かに過ごすことができる
 5.働くことは、信用をもたらす
    → きちんと働く人は社会的に信用される、信用はお金で買えない
 6.働くことは、自信をもたらす
    → 自信は一生懸命働くことから生まれる

すべての人にとってあてはまるわけではないが、かなり有効範囲の広い回答だと感じた。

では、「なぜ努力するのか?」についてはどうだろうか?こちらもひとつの回答例として本書では以下のような例が出されていた。

人生は常に不安であり、何もすることがない、何もしていないというのはその不安と正面から戦わないといけない。努力しているほうが楽。報酬が得られるから努力するのではない。努力することで、初めて人生が不安なく送れる。

これは至言だと思った。
つまり、努力とは報酬のためではなく、人生を不安なく送るために行うことであるということである。
努力とは精神安定剤のようなものかもしれない。

この考えは持っていなかったが、とても鋭く、ためになる考えだと思った。

本書は、読む人によって得られるものが違うと思うが、読む人それぞれの立場、状況に応じて必要なものが得られると思う。どんな人にも薦めたい。ぜひ一読を!!

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