親より稼ぐネオニート―「脱・雇用」時代の若者たち – 今 一生 (書評・レビュー・感想)

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親より稼ぐネオニート―「脱・雇用」時代の若者たち親より稼ぐネオニート―「脱・雇用」時代の若者たち

第1章 「ネオニート」の誕生―「就職氷河期」世代のサバイバー
第2章 ルポ「雇われる」を捨てたら、親より稼げた!―ネット・ビジネス編
第3章 ルポ「雇われる」を捨てたら、親より稼げた!―ゲストハウス経営編
第4章 ネオニートの労働観―『エヴァ世代』は自分を愛せる仕事を求める
第5章 座談会「ネオニートは労働からの解放を叫ぶ革命家なのか?」
厳しい労働環境下に置かれる「就職氷河期」世代の若者たち。
ニート不安に揺れる彼らの間から、会社に雇用されることを捨てた「ネオニート」と呼ばれる成功者たちが続々と現れ始めている。
大ヒットアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に心酔し、「自分の能力を受け入れてくれる会社はない」と悟った彼らは誰にも縛られない稼ぎ方に目覚め、持て余した時間と力を存分に発揮して短期間で儲けだし、同世代の羨望の的になったのだ。

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書評・レビュー・感想

本書の中で就職氷河期世代は「エヴァ世代」とくくられ、消費によってしか人とつながれない世代とされている。内田樹先生の下流志向を読んだときにも思ったが、やっぱりニートや下流といったテーマについて考えるとき、「消費」というのは重要なキーワードなのだと思う。

彼らの世代にとっての消費行為は人とつながり、自分の存在価値を認めるために必要不可欠な行為なのだ。こうして「エヴァ世代」は、消費者に居直ればどんな教訓も無化できると学習した厄介な世代だと世間に思われてしまうことになった。

個人的には、「消費によってしか人とつながれない」でもいいのだが、消費に使うお金が自分自身で稼いだ労働対価でない人が多くなったのが問題なのだと思う。
じゃーその問題を解決するにはどうしたらいいのか?となる。
収入より支出の方が多いんだからお先はまっくらだ。しかし、本書に出てくるネオニートと呼ばれる人たちは、その消費に使うお金を株やアフィリエイト、せどりなどの不労所得で稼げるようになった。
これが解決のきっかけになるのでは?というのが著者の主張。
たしかに、国がやってるニートに労働体験を!という施策でニートを工場などで学ばせるというものより効果がありそうだが、実際、どれくらいのニートが不労所得でやっていけるかといえば非常に心もとないといわざるを得ない。アフィリエイトで月5万円稼いでる人は全体の1%にも満たないだろう。
そういう意味ではないよりましだが、結構ハードルが高いぜ!という感じがする。
本書の中の座談会では、下流社会の著者の三浦展氏が以下のように述べていたが、まあ現実の世間はこれくらいの受け止め方かと思う。

労働からの自由を求めるのが近代社会だから、不労所得で食うこともあっていいと思うけど、自分だけ楽して暮らそうってのは、僕はあんまり好きじゃないね。まあ、みんな真面目に働いてたら窒息しちゃうけどさ。まあ「あいつどうしてあんなうまいことやってんだ!」ってことをやってくれれば、社会に自由な領域が広がるわけだから、どうせならもっと面白い収入手段を考えてくれって感じですね。そういうネオニートたちのノウハウを知った人がもっとまともな金儲けを考えるきっかけにはなるから。

著者は、ニートに自営を薦めている。
たしかに、ニートをだますには自営というのはぴったりかもしれない。
職があまりない国では路上でいろいろなものを売って生活している人も多い。
彼らはいってみれば、自営である。
ニートも自分の好きなものを路上(日本でいえばネットかな)で売って生活していくってのが一番ありの線なのかもしれない。

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