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副題は「トーキョー狭小住宅物語」。20坪に満たない土地の上に、建築家、工務店、建て主らが様々な知恵を結集して築くのが狭小住宅だ。数年前から都市部でブームとなっているこうした住まいを、ジャーナリストであり建築家でもある著者は、愛情を込めて「非常識の宝庫」だと言う。
ラブホテル街の真ん中、たった9坪の駐車場など、あり得ない場所にマイホームを求める“非常識”、横へと広げるのが普通である間取りの発想を、上下に伸ばすことに転換して大いに楽しんでしまう“非常識”。3つの事例を子細に追いながら、狭小住宅に見え隠れする新たな住まいの可能性を解読していく。建築家の探し方、建築費の相場、資産価値などの現実問題についても詳しく解説している。
書評・レビュー・感想
著者が日経BPに建築&住宅ジャーナリストとして書いているコラムが面白かったので、どんな本かなと思い、購入。思っていたよりも重厚というか、厚いというか、熱い本だった。
土地の値段が普通の庶民が買える価格からかなり乖離してきた東京で、一戸建てを建てようと思うと、狭小住宅(20坪未満)にならざるを得ない現状がある。そんな20坪に満たない狭小住宅をいかに建てるか?建てたか?の物語である。
発注者も設計者も施工者も全員が熱い気持ちにならないとココまでできないなあと感じた。非常識を楽しみつつも、住居に熱い思いを持った人なら楽しく読めると思う。
個人的には、ここまで住居に思い入れがないというか、情熱を持てないので、情熱がある人は凄いなあと思った。
何気にインパクトがあった本である。